詐欺に加担した共同正犯⁉ 犯罪収益移転防止法に抵触…?
Aさんは、多分私より結構年下だと思いますが、私はもうすぐ80歳を迎える頃なので、若い人とのLINEでの会話が、代わり映えのしない日常での”大きな楽しみ”となっていました。
そんななか、Aさんから

お互い歳の差はあってもこんなに気が合うんだから、二人で会社を作って一緒に儲かる商売をしませんか?

ご心配でしょうから、あなたは会社の社長、私は社員としてお互いに仲良く楽しく、将来が楽しみになるような仕事をしましょうよ。
会社の設立手続き費用は私が一切負担します。あなたは会社の預金口座をNET銀行で開設してください。
もちろん開設手続きも、私が全面的にサポートします。
と誘いかけられ

私は何もできませんが、その程度のことで良いのですか?
と、少し戸惑いながらAさんに告げると

何をおっしゃいます。
そのことは会社を運営するためにとても大事なことです。
あなたは人生の大先輩だから細かいことは私にまかせ、社長として”ドーン”と構えていてください。
仕事上で何かあったらその都度いろいろと相談にのっていただきます。その際には、あなたの感性で”ああしろこうしろ”と私に遠慮なく仰ってください。
このような会話が続いた後、会社の設立と預金口座の開設が済ました。
しばらくするとAさんから

会社の預金口座にお金が振り込まれています。商売の支払がいろいろあるので、取り敢えず会社の預金口座からお金を全額引き出し、私の預金口座に振り込んでください。

社長にお渡しする分は、後日まとめて精算致しますので、しばらくお待ちください
と連絡がありました。
私のなかに”本当にお金が入ったんだ”という半信半疑のなかにも、今後も継続的にお金が入りそうだという期待感が膨らみ始めました。
その後も入金の都度Aさんから連絡があり、Aさんが指定する預金口座に振り込み続けましたが、ある日を境にAさんとぱったり連絡が取れなくなりました。
Aさんに対する心配のなか、突然刑事さんが私の家に訪ねてきました。
刑事さんは私に向かって

詐欺に加担した「共同正犯」の容疑です。
と仰いましたが、その時には何のことやら全く判らずただ困惑するばかりでした。
どうも詐欺の片棒を担いだようです。
弁護士さんに相談したら、今後、被害者たちから口座名義人に対して被害額の返還請求される可能性が高いと指摘されました。
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